不登校や留年など、いろいろな理由で通信制高校への入学(転校)を考えている皆さんへ、
通信制高校のデメリットとメリットを紹介します。
私は通信制高校のサポート校を運営しています。10年以上学習塾もしているので、色々な生徒さんと関わってきました。小学校から不登校の子や中学校から不登校の子、高校に入ってから不登校になる子もいます。
また高校では留年が確定して通信制高校へ転校する子もいます。
たくさんの生徒さんを見てきた中でのデメリットとメリットを述べます。
通信制高校のデメリット
通信制高校のデメリットといえばどんなことが頭に浮かびますか?
- 就職できない?
- 友達できない?
- 人生終わり?
私は基本的には通信制高校は効率よく高校卒業ができるので、とても良いシステムだと思っています。
でも確かにデメリットもあります。
10年以上中高生の教育に携わってきて感じる通信制高校のデメリットは・・
新しい友達ができにくいことかなと。
デメリット1・新しい友達ができにくい
通信制高校はほとんど登校しません。
登校したとしても少人数制であったりするので、全日制の高校のように毎日同年代の子と関わることがありません。
それだけ、新しい友達はできにくいです。
とは言っても、同じキャンパス内で気のあった友達と出会い、楽しい高校生活を送っている生徒さんも見かけるので、巡り合わせ次第というところもあります。
もし通信制高校で新しい友達を作るとすれば、アルバイトを始めてそこで友達を作るとかですね。
通信制高校のデメリットとしてよく言われる「就職できない」とか「人生終わり」とかは、全くの間違いです。
私たちの運営している通信制高校のサポート校では、就職希望の生徒さんは全員就職しています。
通信制高校だから、という理由で就職ができないなんてことはありません。
面接の時に「どうして(通信制高校に)転校したのですか」と聞かれたこともあるようですが、面接の練習をしておけばデメリットにはなりません。
通信制高校に入ったら人生終わりとかも、全然違いますね。
通信制高校に転校したからこそ気持ちが切り替わり、新しい道に進んでいった卒業生はたくさんいます。
不登校のままだと高校卒業はできなかったけど、通信制高校に入ったから高校卒業ができて、進学も可能になります。
人生終わるどころか、始まりますね。
デメリット2・時間の使い方が難しい
もう一つデメリットがあります。
全日制高校は毎日授業があり、1時間目から6時間目まであって忙しいですよね。
朝から夕方までは高校にいて当たり前の毎日です。
通信制高校は、基本的に自宅で学習を進められるようなカリキュラムになっているので、全日制高校よりも拘束時間が少ないです。
朝から夕方までずっと勉強している、ということはありません。
極端な話、夕方に起きてきて少し勉強する、というだけでも高校卒業は可能なのです。
そうなると、ほとんどの子が毎日勉強しなくなります。
アルバイトを週3とかで組んでいる子は良いのですが、何もしないまま1年が過ぎていく可能性もあります。
時間の使い方を自分で決めなければならないのが、通信制高校のデメリットでもあります。
通信制高校のメリット
通信制高校のメリットは、もうたくさんあります。
- 全日制よりも卒業が簡単
- 進学も就職もできる
- 時間を有効に使える
全日制高校は登校しなければならない日数がとても多く、欠席が続くと留年になってしまいます。
テストの点が低いと、留年になってしまいます。
でも通信制高校は登校しなければならない日は全日制よりもはるかに少なく、テストの点も全日制よりも基準が低いです。
つまり、高校卒業のためのハードルが、全日制高校よりも低く「高校卒業が全日制よりも簡単」とも言えます。
高校卒業が簡単なのに、進学も就職も全日制高校の子と同じようにできます。
これはメリットですね。
通信制高校のデメリットでもある「時間の使い方」ですが、メリットでもあります。
高校卒業のための勉強には、さほど時間がかかりません。
時間の余裕ができます。
アルバイトをして好きなものを買うのも良いし、お母さんにプレゼントを贈るのも良いし、
何か好きなことに集中することもできます。
大学受験の勉強に集中することもできます。
通信制高校のメリットを生かして卒業した子
高校でクラスに馴染めず不登校になった子がいました。
私たちのキャンパスに転校してきてくれたのですが、「志望大学に合格して、周りを見返したい」と言っていたのが印象的でした。
私たちは大学受験のノウハウがあるので、早速その子に伝えました。
その子も「家にいるときはずっと勉強します」と言ってくれて、有言実行、志望大学全てに合格して通信制高校を卒業して行きました。
進学校にいたとしても上位にいなければ合格できないような大学に、合格しました。
通信制高校は時間を有効に使えるので、自分の目標に向かって全力で打ち込めばこんなすごい結果がついてくるんだなぁと、私たちも勇気づけられました。